直売とパートナー戦略

以前は、販売代理店メインの戦略でいこうと考えていたが、それに失敗し、結局は直売の方向になった。そして、ネットから問い合わせを取って直売をするのがメインの戦略でうちはきた。

そして、徐々に続ける内に、いろいろな本やネット上の資料を見て、自社Webページも変えながら研究してきて、「直売でいく」と思ったが、直売でいけると腹をくくってからパートナー戦略について見逃しているポイントがないかどうかをもう一度見直してみた。

そうすることによって、一つの大きなポイントが分かった。それは、世の中の企業は、本当の意味での「独立系」と、1社2社に依存していたり、資本関係のコネクションで仕事をもらっている「依存系」の2社に別れ、その2つのタイプで思考回路がまったくちがうということだ。

この2つのタイプを

  • 営業のスタンス
  • パートナー契約交渉のスタンス

という視点で見るとものすごい差がある。

結果から言ってしまえば、この違いというのは、「非コネクション型の新規営業が可能かどうか」で意見が分かれることから来ている。
この考えの違いがとても大きな差になっている。この差をきちんと理論的に整理することによって、どういうところに重点的に営業をかけるかを迷いなく決めることが出きるため、論理的に概念化することは重要だ。

営業のスタンスに関して言えば、独立系の企業はいままでもそれをやってきているので当然可能だという判断をする。なので、HP作りや資料作りは、こちらが何も言わなくても自分から進めるし、役員とか社長クラスがマーケティングを丸投げにしない。

一方、依存系は、非コネクション型の新規営業は不可能だと思い込んでいるので営業努力はしない。「営業とは、親会社や大口顧客にひたすら人間関係で好かれることだ」と考え、むしろ、大口顧客に隷属することが営業だと思っている。

また、依存系企業はこの営業のスタンスがパートナー契約の交渉スタンスにも大きく影響する。「自分が出来ないことは他社にも出来ない」と考えてしまうのだ。なぜそう考えるかというと、彼らのトップは現実的には自立していないリスクコントロール力0の社長だが、従業員を雇っている以上、現実を受け止めてしまっては超無責任な人間になってしまうため、自分にそうではないと言い聞かせる。そのためには、他の会社が正統派営業が出来てしまっては困るのだ。

そうすると、パートナー候補が営業が出来ないと勝手に思い込み、自分の下僕にするがごとく、自社で無理やり案件を作り出してそれをパイに政治的交渉を始め出す。そうすると、相手が独立系企業の場合はまず、そちらはペンディングにして他のパートナーとの交渉をどんどん進めるため、気がついたら置いてきぼりになってしまう。

一方、「独立系」の会社は、自社でどんどん営業活動を展開できるため、今、まさに必要なところとしか組まない。きちんとした営業活動をしてマーケティングがしっかりしているため、自社の製品を売るときに、明らかにそれを加速する物であれば利用するし、使えなければ無視する。
あまり、交渉の必要はなく、あくまでも自社製品やサービスを売るという主体的な目的があるため、そちらで儲ければ良いと思っている。価格に関しても、自社に対するキックバックより、顧客に安く提供できた方が自社の製品がよく売れるのでそちらを望む。

僕は、「独立系」の会社とのパートナーシップ構築に関して非常に大きな盲点があったと反省している。

やはり、今までの製品は技術としてはかなり障壁は高かったが、マーケティングも伴う「商品」としてはレベルが低かったんだと思う。だから、独立系の本当の良いパートナーに相手にされなかった。

だが、今回のは、かなり事前調査は良いので、パートナープログラムに関しては、きちんとした独立系企業に焦点を絞って提携できるように考えていこうと思う。