技術者の心理的盲点

技術者は、みんな非常に理論的な思考をすることが出来る。なにか、目標を持ったときには論理的思考で目標に対して正確にアプローチすることが得意だ。

しかし、営業活動やマーケティングとなると、なぜかうまく行かないケースがおおい。

それは、心理的盲点が原因だ。心理的盲点が出来てしまうと、その部分に対して脳は論理的思考をストップしてしまう。

たとえば、「良いものは必ず売れる」というのはまったく根拠がないが、結構信じ込みやすい。今の時代、良い物でなければ売れないだろう。しかし、良いものでありさえすれば売れるかというとそうではない。

実際には、良い物がたくさん売れるためには、

  1. 自分でどうしてよいか分からない顧客にアプローチできる
  2. そのためには、顧客に「論理的思考」ができる下地をつくる為の説得が必要(=営業テクニック)
  3. 下地が出来たら、論理的思考で良い物だと分かってもらうことが出来る(=良い物)

という条件が必要です。
つまり、良い物がたくさん売れるためには「営業テクニック」+「良い物であること」が必要十分条件です。

今の時代、営業の本質は、顧客に「「論理的思考」ができる下地をつくる」ということになってきています。最初は、顧客は論理的説得が通用する状態になく、それを論理的説明が通じる状態まで引き上げることが営業の役割です。

確実にこのステップを営業マニュアル化できる営業のプロがいると、技術者の能力が発揮出来る場がたくさん出来てくると思います。そういう人がたくさん増えるといいなあと思いますので、次回はその方法を具体的に書こうと思います。